臣下 2023-01-08 21:16:01 |
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(相手の体温を求め、夢中の口付けに呼吸も忘れ思考を溶かす。彼に呼ばれる名の響きは、物心付いた時から孤児だった己の存在を示す唯一のものを認めてくれるようで。抑えられない慕情から、熱に浮かされた表情で相手の手へ身体を密着させて衣服を乱しては、繰り返し、繰り返し口付けを重ね、より深く相手の全てを求めるように腰へと手を回して_)
………………
……
(決行の三日後、パーティー当日。煌びやかな衣装に身を包んだ上流の者達が城内へと集う。人々の注意は社交界のあれこれに向き、日も暮れ薄暗くなった城外でその輪郭を滲ませる人影になど気付かない。目立ちにくい黒を貴重とした比較的タイトな服装で、彼との約束通り城外の門付近の適当な場所で合流を待つ。危険な場面には慣れているのかやけに落ち着いた様子で佇んで。)
そろそろ時間か……。
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