臣下 2023-01-08 21:16:01 |
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(覗き込んだ顔には慈しみのある微笑があり、彼の心が離れてしまうのではという一抹の不安も晴れ胸を撫で下ろす。周囲の目が無いことを鋭く横目で確認してから、素早く入室後扉を閉め、促されるまま隣に腰を下ろした。公務に励み大衆の前で見せるかっちりとした姿よりも、ラフで雰囲気の違う彼を見られるのは恋人である自分の特権。それなのに、刃を向けざるを得なかった己の無力さと弱さ。情けなさから眉尻を下げうかない表情で呟きを溢し)
……幻滅、しないのか。俺は…恨まれてもおかしくねぇようなことをしてる。
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