匿名さん 2022-12-16 23:33:53 |
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へっ?し、してません!(映画館のスタッフとすら関係を持っている彼の交友の広さに舌を巻いていると、妖しい笑みを向けられ即座に否定する。とは言っても声が上擦っており、図星なのは明白で。どう取り繕うかと考えていると彼から不思議そうに質問をされる。即座に「そうなんです!まだ二十ページ位しか読んでなくてっ!」と勢いで、強引に取り繕おうとする。なんで急に意識したか否かなんて聞いてくるんだ、間が悪すぎると心中で愚痴を言う。そうすると再び間が悪すぎる質問が飛んでくる。「嫌では無いですけど……これじゃ子供みたいじゃないですかぁ」と答えた時、ようやく分かった。彼は自分が強く否定できないことを見抜いて敢えて尋ねている。自分がはっきり言えない性分であることを把握している。まだ会って間もない相手に性格を把握されてしまう自分の単純さに溜息を吐いていると、意外な職業を告げられた。「バーテンダー?! えっ、すごっ。俺初めて見ました、生のバーテンダー!」と渡された名刺に目を落としながら表情を輝かせる。仕事内容など詳細についてほとんど知識は無いが、カッコよさそうな職業として記憶していた。カッコよくて大人な職業。それが綺春のバーテンダーに対する印象だった)
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