名無しさん 2022-11-08 21:24:49 |
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…ん、あと5分、
( 朝を告げる白い光が開けたカーテンから差し込み、いやという程俺らを照らしているというのに、ぽかぽかと高い体温に包まれているおかげで再度落ちてしまいそうな微睡みに耐える。5分後に起きるという彼の緩い言葉を繰り返しながら、なにより食べることが大好きな彼のことだ、朝が非常に弱いだけで本当にあと数分すれば起き上がるだろうと。何せ一度彼の腕が体に回り脚を絡めてしまったら自分も起き上がることは困難である。心地いい眠気の中、目を閉じれば部屋の外から足音やら笑い声やら話し声が微かに聞こえてくる。それほど静かな部屋で拾う彼の優しい声に耳を澄ませば、あたたかくて優しい手が肌に、髪に触れた。目を閉じても目の前に確かな彼の存在があることに覚えた嬉しさは君には内緒にしておこう。「 何時…、んー…9時過ぎ、くらい。」寝惚け声で呟けば、触れてきた彼の手の上にそっと自分の手を重ねる。伝わる体温と肌の感触…思わず緩んだ頬は相変わらずそのままで。
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