…まぁ、もう何も言わずお供しますよ。 (あまり派手な真似をして、口やかましいらしい【上】に叱られないのかと心配してやったのもこの変人には杞憂だったようで、溜息をつくと観念したように車へと乗り込んで。沈み込むように柔らかなシートの感触に思わず「高給取りめ、」とごく小さく洩れた呟きは運転席の本人には聞こえていなかったことを願って