匿名さん 2022-07-30 16:42:56 |
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(激昂も軽蔑もなく受け流した相手が腹立たしい、自分だけが息苦しいようで、舌打ちひとつだけを返事代わりに彼から離れて。デスクの上に置いてあった今回の資料を眺めれば、先程見た禍々しい邪神の図が思い出される、そして心の中で呼んでいる彼のあだ名のようなもの、"死神"、堅物な本人に自覚があったことが滑稽な慰みのように思えて、少し口の端が緩み。部屋の中は沈んだように無音で、体重を預けた椅子の軋む音が小さな悲鳴のように鼓膜を引っ掻くだけ。
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