でっち上げたらいいのに。 (助手席から覗くルームミラーに映る少年は、にこにこと笑顔を浮かべたまま、首筋の傷は薄い線すら残さず消えさっているようで、嘘っぽい笑顔と相まって、服の暗い染みが芝居道具の血糊のようだと感じ。一瞥した後視線を外してぐっと椅子にもたれかかって。体力面では比較的楽な仕事であったがいい加減振り回されて疲れた、と毎回抱く感想を