じゃあもう止めましょう、 (ぜんぶ、舌足らずに我侭を言う子供のような台詞、どうせいつも嬉々として調査に出向く彼に言ったって無駄な事は分かっていたけれど。重い半身をなんとか起こして、いつものように書類仕事に向かう彼を眺めて。コーヒーの匂いに混じって薄ら血のような臭いにすんと鼻を鳴らす、自分ナシで済ませた案件の物か、それとも彼自身か。