……本来はまだ一件あるが、きみが使い物にならないんじゃ困る。僕とこいつで解決してくるから、さっさと帰って寝ろ。 (男は雨が伝う窓の外を底知れない瞳で見つめていたが、彼の言葉にそう答えてはショルダーバッグから取り出した箱入りのアイマスクを投げ、運転係の男を顎でしゃくって脚を組み直す。運転係の男も彼の方に横目を向けて「…ええ。ゆっくりお休みください」と感情のない声を掛けて)