…… (拳銃を彼に向けて投げてしまうと、男はすっかり興味を無くしたように作業の終わった書類をショルダーバッグに戻し、またソファに戻って仮眠を取りかけたところでひらりとバッグから一枚の書類が零れ落ちる。それは普段の怪異の情報を書いたものではなく、左上には今より少々若い頃らしい男の顔写真が貼られ、小さく細かい文字が延々と書き連ねてある。どうやらこれは男の履歴書らしく、大半の部分が黒く塗り潰されていて)