そういえば、気になってたんだけど。 (ソファからするりと降りて彼の元へ、丁度拳銃を鞄の中へ入れ、そのまま留め具をかけていた手を掴んで指先から腕の腱までを伝うように眺めて。「あんた強いね、ほんとにただの雇われ調査官?」狼の左目を後頭部からぴたりと撃ち抜く腕は一般人のものじゃない、怪異を相手取る仕事をしていると皆こうなのか、これまで相手が何を掴んで何を捨てたか、推し量るように灰色の瞳にその手を映して