…仕事中毒、 (既に書類を読むのにも飽きてしまったからとソファの後ろから顔を出して彼を眺めていれば、自分に言わせれば肩が凝りそうな作業を随分愉しそうにこなしている、皮肉っぽく呟いて。数日彼と過ごしてきたが結局素性は謎なままで、怪異好きの我儘な変人、というイメージは最初と何ら変わりない。雇い主のプライベートを探る気はないが、こうまでベールに包まれていると奇妙にも思えてくる、と首を傾げたまま