匿名 2022-07-10 22:01:37 |
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──ありがとう、助かったよ
(声が遠ざかっていくのを息を潜めてじっと待ち。大丈夫と声を掛けられたのを皮切りに、ふ、と息を吐き出しお礼を告げ。どうやら自分で思っていた以上に気を張りつめていたらしく、無意識に身構えていた体の力を抜いて。思いがけない提案に「いいのか?」と眉を下げて迷う素振りを。先程は咄嗟に立ち去るつもりでいたが、記憶が確かであれば彼はひとつ上の年であり第一王子と同じ学年のはずで、第一王子の探りを入れるのに役に立つかもしれない。それにスティート家といえば名家のひとつ、その令息と交友を持つのは中々悪くない。1人で静かに過ごせる場所というのにも素直に興味がある。短い時間で打算的にそう結論付ければ、真っ直ぐに相手のことを見据えてはにかみ)
……うん。それなら、君の厚意に甘えさせてもらおうかな
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