検索 2022-07-09 20:46:55 |
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ああ。…! 僕達の指輪……翔太郎、
(落とさないように、大切なものを抱えて事務所に戻ってくる。休日だから勿論所長も依頼人も居なくてあの日依頼を解決した時に似た状況だ。上着類を片付けて相手から声がかかると多少緊張しながらケースを取り出すのを見守る。右隣で声かけに小さく頷き、そっと高級そうなケースを開かれると中から二つの指輪が現れて思わず息を飲んだ。風のように波打つデザインでそのうねりの隙間から自分達の色に移り変わる宝石がちらりと見える。自分達だけの指輪が目の前にあることをじわじわと実感して、隣から呟きが聞こえてくれば同じ言葉を繰り返して指輪を見つめていた。だがこの指輪は鑑賞のために購入したものではない。本来の意味を果たすためにも小さく息を吐いてちらりと相手の方を見ると名前を呼び、左手を目の前に差し出してから「…君がつけてくれるかい?」とお願いして)
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