検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…ん、……は、ぁ……
(甘くとろけて幸せな味が舌に触れて喉を伝う。こんなにも甘くて美味しいのは久しぶりの血だからか、それとも相手から与えられているからなのか判断がつかないまま本能のまま吸い付き体内に取り込んでいく。もっと食らいたい、全部自分のものにしてしまいたいと吸血鬼としての本能が刺激されて獲物を押さえる指に力がこもるが優しく背中をなでられ名前を呼ばれるとこの行為すら受け入れられているのが分かって肩の力が抜ける。血を食らうというよりも相手の存在を確かめるように吸血を続けた。やがて体が満たされ相手がすり寄ってくるのを感じれば一線を越えない内に吸血痕に舌を這わせて傷口を閉じてからゆっくりと顔を離す。まだ口の中には相手の味が残っていて無意識に唇を舌で拭っている間も視界がぼやけるほどの満ち足りた倦怠感と余韻がゆっくりと身体に広がっていく。ほかの人の血を吸ったときはそんなことはないのに、相手の血だけはふわふわと酔うような満足感があってまた相手の温かさを求めるようにまた肩に顔をうずめると「…きみの血、甘くておいしい」と感想の呟きを零して)
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