検索 2022-07-09 20:46:55 |
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……骨に異常はなさそうだな
(相手と自分が恋人であることはこの街には秘密にしている、命をかける場面もある自分達にはそれが弱点になることがあるのも理由のひとつだった。だが今はそんなことよりも相手の身の安全が第一だ、これ以上何よりも大切な存在を傷つける訳にはいかない。いち早く事務所に戻るために人目も気にせず最短ルートで道を進んでいく、相手はこの体勢が恥ずかしいのか文句を付けているがそれも今日までだ。手足を暴れさせるのをみて外から見えない怪我もしていないのが分かれば相手の言葉を無視して安堵するように呟く、もう二度と相手に痛みを感じさせはしない。抱き上げる体を落とさないようさらにしっかりと力を込める、すれ違う人がチラリとこちらを振り返るが気にも止めなかった。相手が下ろしてくれと主張するのを見て活力があるのも確認すれば腕の中の相手に目を向け小さく笑みを向けると「安心しろフィリップ、お前にはもう二度とこの街の土は踏ませねぇ」と一方的に告げればやがて事務所へとたどり着きそのまま階段を上っていって)
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