検索 2022-07-09 20:46:55 |
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っ、その格好……
(ハットを被り街へと繰り出せばすぐに相手から今日のルートについて提案される、もしものことを思えば人目がある方がいいのは賛成で主に繁華街を歩くことを決めて歩みを進めた。少しもしないうちにまた纏わりつくような気配を感じて相手と目配せする、こちらの思惑通り今日も彼女と彼女の妹の二人で監視しているに違いない。いつも通りのパトロールを続け彼女が流した嘘を正しながら歩いていくとやがて商店街の裏道に入って一瞬人目が途切れた。それを見計らったように彼女の声が聞こえて一気に緊張感が走る、軽く息を吐いてから振り替えると目を見開くことになった。そこに居たのは予想通り梓だったが彼女が着ていたのはいつか相手がこちらの彼女に扮した時の格好にそっくりだったのだ。服の雰囲気、色合いもほぼ同じ、過去女装した相手との噂が立ったのを利用しそのものの格好をして噂の彼女に成り代わるつもりだろうか。ウ.ォ,ッ,チ,ャ,マ,ンが言っていた【余計な情報】とはこの事だろう。文句を言うのは後々として彼女は『凄い!今日で連続何日目かな?私、こんなに毎日翔太郎と【偶然】会えて嬉しい。やっぱり私の運命の人って翔太郎なんだね』とひとり盛り上がっていた。今までは彼女に圧倒されるばかりだったが今日は違う、これで終わらせるためにわざと彼女の策に乗ったのだ。こちらの雰囲気が違うのに気づいた彼女は相変わらずキョトンとした顔をしていたが「梓さん、昨日も言ったが俺にはもう大切な人がいて梓さんとは今以上の関係にはなれねぇ」と改めて断りの言葉を入れてからポケットを探る、そして指輪を取り出し差し出すと「これも受け取れねぇから返す。俺にこれは必要ない」とキッパリと言い切った。暫く沈黙が流れる、しかし彼女の目の瞳孔はゆっくりと開いていってわなわなとその場で震えだして)
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