検索 2022-07-09 20:46:55 |
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……そうかもな。これでほんとに全てが偶然なら彼女が言う運命ってのかもしれねぇが……
(手紙の内容は差出人の名前は無いがごく当たり障りのない感謝の手紙だ、しかしその中で指輪を小指にはめて欲しいという文言だけが嫌に浮き上がって見える。未だローズの香りは体に付きまとっていてじっとりと纏わりつくようだ、無意識のうちにため息をつく。そこで相手にここで寝泊まりするよう言われると少し間をおいた後に同意しながらそっぽを向いている相手に先程の手紙を差し出す、この手紙の内容も気に入らないだろうが現状は把握して貰った方がいい。ひとつひとつを取れば何の変哲もない事柄、しかしその頻度は増えて少しづつ追い込まれているような感覚に息が詰まりそうだ。今は家と事務所の往復の間に彼女に会ったこともなく監視の視線を感じたこともないのだがこうも不穏なことが続いた以上いつその平穏が崩れるかは分からない。何より自分の中で彼女に二人の家を知られたくないという想いが膨らんでいた。その後はいつも通り事務仕事や依頼の相談などを受けて時間を過ごし事務所を閉める時間になって、アキコは『なんかあったらこのスーパー名探偵アキコ様に言いなさいよ!』とわざとふざけたことを言って帰るのを追い返すようにしながらも内心感謝して見送る。シャワーを浴びてようやく彼女の香水が体から離れればまた無意識にため息をついて机の上に置きっぱなしになっている指輪をチラリと見て)
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