検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、……
(男が逃走を始めて相手と目配せすると直ぐに指示が飛ぶ、こちらが喋れない分ここは相手の作戦に乗っかるのが早そうだ。こちらは男の後ろにピタリとつけて追い込みをかける、時折男の視線が脇道を捉えて進路を選んでいるのが見えれば相手が上手く進路を塞いでくれているのだろうとほくそ笑んだ。そのまま建物の狭間の行き止まりへと追い込むことに成功する、相手の方を向いてここで退路を塞いでおくように目配せすると男へと近づいていった。男は『絶対に渡さねぇぞ!』と息巻いていたがこちらが喋れない都合上無言でゆっくりと距離を詰めていくとだんだんと顔が引き攣っていく。奇しくもハードボイルドな探偵に近い事をしながら間近に近づけば固まったままの男の手の中にあるカバンを四の五の言わずに、あるいは言えずに掴んだ。そのタイミングで『あぁ!見つかりましたか!!』と声が聞こえて振り返る。そこには依頼人がいて顔を明るくさせると『それです!私のカバン!』と嬉しそうな声があがった。どうやら見つけたカバンは依頼人のもので間違いないらしい、安堵しながらカバンを回収しようとしたその時、男がこちらの隙を突く気でいたのか無理やりカバンを引き剥がそうとした。しかししっかりと取っ手を掴んでいる限りは奪われることはない、グッと腕に力をいれたところで勢い付いていた男の手が引っかかってサイドポケットの部分だけを開けることになった。途端にカチッと音がする、「にゃ」と声を上げた時にはあの時と同じ眩い光が当たりを包んだ。直後男の方から『にゃ?にゃぁあああ!!にゃ、にゃん?!』と困惑の猫の声が聞こえてきた。ゆらりと依頼人の方を向く、つまりメモリの能力を拡散するバッグをそこらに置いていたのはこの男のようだ。額に青筋を走らせながら「なぁん…んなー」と威嚇するような声を出しながら依頼人を睨んで)
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