検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…ただいま。 …いいよ、翔太郎
(ダメだと返すと相手の眉がまた下がって寂しそうにする。その顔を少しくらいなら、とも思ってしまうがその背中を撫でると少しばかりその表情が緩まったのが見えた。更に相手はこちらに強く抱き着いてきて首元に擦り寄ってくる、更に足も絡ませてくるとほぼ全身が密着するようになって狼狽えてしまうが運転手はかなり酒癖の悪い客を見るような目をしていて助かったような恥ずかしいような気分だった。やがてタクシーが家に辿り着くと『大変ですね』と運転手に声を掛けられ、苦笑いを浮かべながらまた相手を支えながら車を降りる。覚束ない足取りの相手が階段を踏み外さないように後ろから手を添えて慎重に進んでいく、抱きかかえたまま鍵を取り出して扉を開けると中に入った。後ろ手で鍵を閉めるとじっと強い感情を込められた目で見つめられていることに気付く。自分からするのではなくわざわざお伺いを立てる姿に胸が掴まれると軽く抱きしめ返してから小さく笑って許可を出すとそのまま顔を近づけ唇を重ねた。いつもより熱っぽく感じる体温は心地よくて無意識に腕に力がこもる、暫く触れるだけのキスをしてそっと離れるとその目を見ながら「ちょっとワインの味が残ってるね」と感想を口にして)
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