検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、………な、に…
(今までの悪趣味な異変の傾向を見ていれば予想は出来た、だがあの夜に死んだ時と同じ姿で鳴.海.荘.吉が現れると瞳を揺らしてしまう。あの時貰った名前で呼ばれると幻だと分かっていても動けなくなっていた。引き返さなくてはと詰まっていた息を無理やり吐き出して動こうとした瞬間、目の前まで近づいて来た彼が静かな口調で罪の告発をし始めてまた大きく心が揺らされる。鳴.海.荘.吉は自分達の始まりでもあり、あの夜の罪の象徴のようなものだ。彼の左手がこちらに向けられて受け継いだはずのセリフを突き付けられると背中には嫌な汗が伝って息を飲んだ。彼が懐を探ってあの日壊れたはずの骸骨のメモリを取り出す、ドライバーが使えない今変身されてしまえば対抗が出来ない。ちらりと左を見れば固まったままの相棒が居て例え変身出来たとしてもそれは酷な選択だろう。思考だけがやけに空回りして繋いだままの手の感覚すら感じられなくなっていたが彼は予想に反してメモリを再び仕舞うと『だが…』と言いながらさらにもう一歩近づいてくる。そしてそれぞれの頭にぽんと手を乗せてくると『…今までよくやったな』と褒めるように静かながらも柔らかさのある声が落ちてきて拍子抜けする。撫でられる訳ではない、だけど確かな体温を感じられる手が頭に乗っていれば幻だと分かっていても後を継いだ存在に認められたという気持ちが先行してその手を振り解けないでいて)
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