検索 2022-07-09 20:46:55 |
|
通報 |
あぁ、イヤらしいとこ突いてきやがる。____おやっさん…
(こちらが出口への希望が高まった最高のタイミングで出された偽物の出口という異変、浮かれたまま飛び込んでしまえばきっとまた0番からやり直しになっていたことだろう。相手の愚痴に近い感想には頷いて同意する、人の心を弄ぶような異変ばかりだが次こそが最後のはずだ。そうやってここで起こる異変のイヤらしさとパターンを見ていたからこそ薄らこうなることを予感していた、あるいは期待していたのかもしれない。相手の手を強く握って互いに隣にいることを確かめながら一見なんの異変も見当たらない通路を進む、足音が聞こえて角から出てきた人物にはどうしようもなく動揺させられてしまった。あの時死んだはずのおやっさんが目の前にいる、あの声で名前を呼ばれるのは随分と久しぶりでそれだけで心が震えてしまう。だが当然おやっさんはもういない、あの始まりの夜におやっさんは死んだのだ。明らかな異変を見つけたのなら来た道を戻らなければならないのに足は簡単には動かない。かつてのように呼びかけるのが精一杯だった。ゆっくりとこちらへ近づいてくるおやっさんは相変わらずハードボイルドで心が震えるほどかっこいい、二人の目の前で立ち止まったおやっさんは『俺は探偵としてあの夜お前達が犯した罪を見逃すことはできない』と静かな口調で告げられれば自分の罪を思い出して瞳が揺れる。そしていつかのように、そして今は自分達がやっているように、左手がこちらへ向けられ『さ.ぁ.、.お.前.の.罪.を.数.え.ろ』とおやっさんに突きつけられれば頭が真っ白なって)
| トピック検索 |