検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、これは、家族写真? ……、戻ろう、翔太郎。
(手を繋いで相手の存在を感じながら問いに応えるとその体から強ばりが無くなったのが分かった。何度惑わせるような何かがあろうとも答えは同じだ。相手が自分の選んだ相棒である限り隣にいて一時的に離れようとも信じて待つだけ。冗談めかした言葉にこちらも小さく笑みを浮かべて「僕の埋め合わせは高いからね」と茶化したような言葉を返した。先程カウントをゼロに戻されてしまった地点を抜け案内板は【6番出口】を示していて相手の言葉に頷くと通路へと足を進めた。角を曲がるとすぐにホスター部分がなにやら写真になっていることに気付く。引き返そうとするも相手がこちらの手を引いて駆け寄っていき、自分もそれに続く形となる。ずらりと並んだのは家族写真と呼ばれる類のもので様々な場所や上記で両親と思われる人物と共に幼い自分が写っていて目を瞬かせる。家族の記憶が無い身としては全く見覚えがないが高校入学の写真の自分と今の自分の見た目はさほど変わりなく、あの施設で自分の記憶に自覚がある時期を考えれば偽物の可能性が高いだろう。だが目の前の写真に映る自分は幸せそうにしていてふとソラちゃんとしたおままごとが脳裏に過ぎる。あんな思い出が自分にはあったのだろうかとつい想いを馳せてしまうがそう言った経験がなく、あまり現実味がないせいかピンとは来なくて意識は現実に戻ってくる。まだ写真を見ている相手の手を引くと引き返そうと声をかけて)
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