検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…っ、……翔太郎、……大丈夫、こっちが本物だから…
(相手を認識した途端に思考を支配したのはあの冷たい声でもう治ったと思っていた傷を抉るような鈍い痛みに上手く呼吸が出来なくなってしまう。それでも助けを求めるように相手の名を呼んで縋るように手を伸ばすとすぐにその手が取られて背中が支えられる。その手が胸板に触れて相手の温もりを感じると不安が幾らか緩和してこちらからも軽く相手を抱きしめた。背中を撫でられて聞こえてくる相手の呼吸音に合わせるようにゆっくり息を吸って吐いてを繰り返していると徐々に呼吸は落ち着いてくるが思考はあの言葉に囚われたままだ。また相手がこちらを呼ぶ声にも何処か余裕がなく切羽詰まったようなものを感じると相手の背中を抱き寄せるように力を込めお互いに言い聞かせるように言葉を零した。ちらりと見た案内板の数字はゼロに戻ってしまっている。だがここで挫けてしまってはいけないのは確かでいつも通りを手繰り寄せるように相手の頭を優しく撫でながら「まさか直接干渉してくるタイプの異変もあるとは思わなかったよ、随分悪趣味な偽物だった」と普段らしい感想を意識的に口にして)
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