検索 2022-07-09 20:46:55 |
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っ、…俺のフィリップに、手ぇ出すんじゃねぇ!!
(ドライバー越しに相手の視界に入った風景を垣間見て場所の予想を立てながらそちらへと走っていく。大まかな場所は分かるが路地裏で激しく動き回っていれば鉢合わせるまでたどり着けないでいた。ドライバー越しに相手が転ぶのが伝わる、ひやりと肝が冷えるがその瞬間に相手の声と意識からビルの裏手にいるのが分かれば全力でそちらへと走り出した。角を曲がれば操られた男達の向こうに相手が見える、生気の抜けた男が相手へと襲いかかろうとしているのが見えればスッと思考は冷えるのに怒りは頂点へと達した。走り抜ける勢いのまま叫び声と共に男の背中に蹴りを叩き込んで引き倒すと、そのまま相手の前に立ちはだかり「待たせたな!」とニヒルに笑う。操られているとはいえ二人を囲うのは一般人だ、傷つけないようにしながら順番に意識を奪えば良いと思った矢先『翔ちゃん、』と玉を転がすような声で名前を呼ばれ、途端に男達の動きが止まった。男達の間から現れたのは人間の姿のカナで相手を庇うように立つも、彼女は涙で目を潤ませながらこちらを見つめて『私ね、こんな箸にも棒にもかからない働き蜂はいらないって気づいたの。頼りになるのが一匹いればいいって。強くて言うこと聞いてくれて、おまけに小学生からの幼馴染なんて最高の肩書きのナイトみたいな蜂。私には翔太郎がいればいいの』とまた懇願する声で告げられる。幼馴染の狙いは自分だ、それも相手から忠告された内容で苦々しい思いに眉間に皺がよる。カナは近くにいた男の肩に手をかけ自分の唇を人差し指でトントンと叩くと『相棒くんじゃなくて私のこと守る働き蜂になって?そうじゃないと…今いる働き蜂くん達はみんな死んじゃうかも』と告げるとクスクスと笑みをこちらへ向けていて)
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