検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、……っ、フィリップッ!やめろ!!………分かった。これが欲しいんだろ?こんなのお前にやるから、フィリップから離れろ
(禍々しい金棒をもつ鬼に睨まれてしまえば足が竦む。将来の相棒である相手を取るべきか風.都.を取るべきか選択肢を突きつけられて瞳が揺れる、どちらも大切で絶対になくしたくないものでどちらかなんか選べるはずがなかった。相手は切札を渡すなと叫ぶ、だがそれはすなわち相手の死を意味していて冷たい男の声と共に相手に金棒が突き立てられて電流が走ると相手から悲痛な叫び声があがった。こちらも悲痛な叫び声で名前を呼んで男を睨みつける。相手の装甲は無くなってしまって同じ電流を生身で受ければきっと今度こそ相手は死んでしまう。大切な人が痛みに晒され怒りが湧き必ず助けなければと強い意志になれば、体を縛っていた恐怖から放たれて麻痺していた頭が動き出す。壁画の絵をもう一度思い出す、三枚目の絵ではあの鬼が持っていた切札が砕けて人が勝利していた。つまり元の歴史でもこの切札は鬼の手に渡っていたということだ。それならば本来いないはずの相手と良太郎がいるこの状況なら切札が鬼に渡っても十分勝機はある。男と目をあわせ懐から切札の青銅鏡を取り出す、それは脅されて取り出したのではなく明確な決意を持って取り出されていた。相手も風.都,も、どちらも諦めるわけにはいかない。相手と目線をあわせ大丈夫だと目配せしてから再び男を睨む、そして交換を飲むことを告げた。男は子供が自分の思い通りに動いていやらしい笑みを浮かべて金棒の電撃で相手に狙いを定めたままその場から離れていく、同時に相手と男の前にゆっくりと割りこむように歩いていって相手を庇える位置へ立つ。金棒を向けられたまま『よこせ』と言う言葉に従い、手に持っていた青銅鏡を男へと投げ渡した。男は青銅鏡を手にするとクツクツと笑いだし、やがて高笑いを響かせる。不気味な笑い声と共に青銅鏡は紫色の光を放ち始めて『力が!力がみなぎってくる!!』と叫べば男の体はみるみる怪物のそれへと変貌して、周囲で戦っていた鬼にも紫のオーラが浮かぶと先程よりも力強く村人と戦闘をし始めて)
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