検索 2022-07-09 20:46:55 |
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……あぁ…それに、今日は特別に綺麗だ
(相手の柔らかな声が自分の名前を呼ぶ、そして待ちに待った手のひらが頭へと添えられてそこを撫で始めると途端に穏やかな心地が胸に広がって、ゆっくりと心地良さを体現するように息を吐いた。いつもよりも優しい手つきで頭を撫でられると自然と目は閉じて相手の手の感触に集中する。時折髪をとくような仕草や毛先が指に巻きついたりと違う動作も加わって、その分相手に甘やかされているのだと思えばただただ幸せな気持ちが胸へと広がっていった。不意に相手の体が動いたのを感じて目を開ける、見上げた先には一面の桜色とそれに目を奪われるように見上げる相手の姿があって、まるで一枚の絵画のような光景に思わず息を飲む。そよ風が吹いて桜の花びらが舞いながら二人の上へと降り注いでいて、それを見あげる相手はなんとも美しく胸が詰まる思いだった。その間にも相手に撫でられ続け緩んだ心は飾らない言葉を口にしていて、上を向いてしまった相手と再び目線を交えたくなると軽く相手の腹部へと擦り寄りながら「フィリップ、」と愛しい人の名前を呼んで)
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