検索 2022-07-09 20:46:55 |
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んだよこれ……風.都.に爆弾しかけたってことか…、…
(黄色い箱の中にポツンと置かれた携帯に底知れない不気味さを覚えていると着信が入り、咄嗟に相手の方を見てから通話状態にする。直後そこにはベンチを粉々に吹き飛ばす黄色のプレゼントボックスが写って言葉を失った。ビデオ通話は一方的にきれてすぐにメールで連絡が入る、そこには爆弾をこの風の街に、しかも自分たちに縁のあるところにしかけた事が記載されている。明確な宣戦布告といったところだろう。事務所に一気に緊張感が走る中、携帯電話が再び鳴り響く。今度は画面に『①』と表示されていて、通話に出ると共に音声をスピーカーモードに切り替えた。最初に聞こえてきたのは男のすすり泣く声だった。眉を潜めていると男は震える声で『僕の送った映像は見てくれたかな?…流石にあれの意味が分からないほどバカじゃないよね?』と声色に反してこちらを挑発する内容が聞こえてくる。怪訝そうに眉を潜めながら「誰だお前」と声をかけると、声の主はまた鼻をすすった後に『僕は君達の裁定者だよ。喋ってるのは哀れな風.都.市民だけど。可哀想に…黄色い箱を括り付けられているせいで僕の言われた通りにしか喋れないんだ』と震える声が聞こえてきて、電話の向こうの惨状にまた息を詰まらせる。つまり、電話をかけてきているのは黄色い箱、爆弾をつけられた人質で、真犯人はその人質を脅してこの電話をかけさせているのだ。想像の上をいく卑劣な行為に「まじかよ…」と呟くことしかできずにいて)
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