検索 2022-07-09 20:46:55 |
|
通報 |
んなもんいちいち聞くな!そうだけど……な、ちょま……やべぇな……癖になっちまいそう…
(コンマ数秒だけ触れ合った唇、もはや事故で接触したような短さだったが、自らの意思で重ねた以上紛れもなくそれはキスで、生まれてはじめてした行為にこっちから仕掛けておいてパニック状態だ。だがそれは相棒も同じようで、途端に頬が赤く染まっていく。照れる相棒なんてそうそう見れるものではなくかわいいなんて思うがその顔を楽しんでいる余裕なんてなかった。上擦った声も初めて聞いた気がするが、それを茶化すよりもキスという単語を口にするのを回避するのに必死で突っ込みという形で返事をする。だが今のは紛れもなくキスだ。たった一瞬の触れ合いだったが、今もまだ柔らかな感触が唇の上に残っている。全てが一瞬のくせに想いのまま突発的な行動に出たせいか、ただただ今起きた事態に焦っていた。だからこそ、まさか相手がもう一度、なんて強請ってくるとは思わなくて目を見開く。しかもそれがこちらを扇情するように囁きながら言われたのだから、心を鷲掴みにされるどころか握りつぶされるような感覚にさえ襲われた。反応すらできずに再び唇が重なる。柔らかな感触とそこから伝わる息遣い、相棒の誰にも触れられていない領域にまた一歩踏み込んだ気がして体がゾクリと震える。やがて唇が離れ目が合うと、胸につまりに詰まったものを逃がすように大きく息を吐く。この感触も腕の中に収まる相手の熱も、心臓を激しく震わせるのに胸を満たして仕方がない。腹の底から邪な欲がせり上がってきて思わず目をそらす、そしてそのままポツリと呟くようにその欲望を口にして)
| トピック検索 |