2022-07-05 13:33:29 |
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>エレノア
ふふ、それは幸甚ですね。楽しいおしゃべりでしたら、喜んで。わたくしはいつでも歓迎ですよ?
( 気心知れた友人の顔が見られるのは、自身にとって何時だって歓迎すべき喜ばしいもの。耳を擽るような軽らかな笑い声を溢すと、心穏やかな色を滲ませて慎ましやかに微笑み、思うがままそう口にする。そうして読みかけの本の頁数を頭の片隅に記憶しておくと、ぱたりと静かに閉じて机に置き、両手を膝元に下ろす。こうして友人との時間を優先させるのは、自身には至極当然の事であり、最早性分とも言えよう。少女が隣に腰を下ろすのに合わせて、こちらもまた同じように膝を突き合わせる。少し離れた席には確かに幾つか他人の気配を感じるのに、各々が黙然として別の時間を送るこの図書館では、広々とした空間で不思議と目の前に映る少女と二人だけのようにも感じてくる。そんな奇妙な錯覚を内心覚えながら、正面の大きな瞳を覗くように微かに首を傾げて口を開き。こう顔を突き合わせて、声を潜めながら交わす何でもない会話が、宛ら密談のようにも見えてくるのが妙に可笑しかった )
エレノアさんは、何の本をお探しに? 丁度つい一昨日、新刊が入ったばかりなんです。もしかすると、心の琴線に触れる本と出会えるかもしれませんね
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