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No.3
by 2022-07-05 13:35:25
○20歳になった後のこと
20歳になると自動的に屋敷を去ることになる。ある人は天使のお迎えが来たらしいと言う。またある人は、女神様のように美しい人が迎えに来たと言う。20歳の誕生日を迎えるその日、薄桃色の手紙が届くのだとか。封を開けると「屋敷の外へ」とだけ書かれた便箋が入っており、"麗しの人"が少女を連れてどこかへ消える。20歳に満たない者がそれを見てしまうこともあるが、見たという事実を口にした途端、見た本人も話を聞いた人たちも今まで過ごしていた少女の存在、そして見たという事実を忘れてしまう。