社長秘書 2022-06-22 19:11:42 |
通報 |
相変わらず凌は優しい奴だな。…何時も有難うな凌。
( 会社からBAR迄はそんなに遠くは無い。こうして彼と歩く此の道はやはり悪くは無い、寧ろ彼と居ればかなり落ち着く迄有る。逆に恋人と居る時は気を張って出来るだけ怒りに触れない様に刺激しない様にしているが、恋人が酒を飲めば其れも余り意味が無い。酒を飲んでも飲まなくても差程変わらないが、飲まない方が自身的に暴力は少ないから良い。優しい彼の事だから、恋人との事をとても気にしてくれているのだろう。隣で歩いている彼に思わず鞄を持っていない手をそっと伸ばし、感謝の言葉と同時に彼の髪に優しい手付きで触れて数回往復させれば満足したのか手を離して。自身の弱さを見せる事は苦手で余り無いが、彼は俺が吐き出せば優しく全部受け止めてくれるのだろう、そう思うくらいにはとても彼の事は信用も信頼もしている。「 嗚呼、大丈夫だ。だがもし俺が色々吐き出した時は御前が聞いてくれ。 」自身からすれば無理は今も前もしているつもりは無い為軽く頷いて、もし吐き出す事が有るのなら其の時は彼に聞いて欲しいと。「 俺は結構秘書の凌にも、秘書じゃねェ凌にも助けられてるぞ。俺の事より自分の事考えろよ馬鹿が。 」明るくしようと軽く背中を叩かれ乍彼を横目で見遣り言葉を吐き出して。最近来れていなかったBARへと入店し、カウンター席に座る彼の隣へと躊躇無く腰を掛け。酒は何にしようか、と考えたが嫌いな酒の方が少ない為、初めは彼と同じ酒でも呑もうと決め、机に肩肘を付き頬杖を付けば隣の彼を見詰めて。 )
最初は凌と同じので良い、御前が好きな酒頼め。
トピック検索 |