社長秘書 2022-06-22 19:11:42 |
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類の“大丈夫”は大抵“大丈夫”ではないから余計心配になる。
( BAR迄の道程を歩きながら考えるのはただ一つ。仕事以外で常に考えているのは社長──彼の事だけ。秘書として働き始めた頃に比べたら頼られる様になったがプライベートの話は一切してこない。恋人の存在は聞かされていたが痣を見るまでは知らなかった。其れが悔しくて、何で俺が恋人ではないのか。俺なら此奴を幸せしてあげられる。恋人にはなれないが秘書という立場を利用してプライベートでも彼を支えたり、恋人とは違う立場から彼の傍にずっといて楽しい時や辛い時も一緒に分かち合えたらと。此奴は優しいからどんなに不誠実な奴だろうとそう簡単に恋人と別れないのは身に染みて理解している。無理矢理別れさせるような事はしないが恋人関連でもしも、辛さを見せてくれたり俺を頼って来るような事があれば其の時は恋人に遠慮なんていらない。しかし彼の気持ちが最優先の為無理矢理関係を迫るような行為はしない。俺の中で一番の最優先事項は常に御前なんだからな。歩きながらの会話は退勤前に話した話題へと戻り「 御前の秘書としてもう長い付き合いだろ?それくらい解るぞ。恋人の事で本当に辛くなったら無理すんなよ。 」優しさもあるが好きだからこそ一番に考えて、愛しい人の傷付く姿は見たくない。続け様に「 其の時は俺が秘書としてではなく、鳴宮 凌として類を支えるからプライベートでも遠慮なく甘えろよ?俺は御前が幸せじゃねェと幸せになれない、そんな奴だからな。 」しんみりとさせたくなく態と背中を軽めに何度も叩いてその場を明るくさせようと努め、会社からBAR迄そんなに距離はないのですぐに店へ到着。入店すると空いているカウンター席へ座り、片手でネクタイ緩め乍何を呑むか考え。 )
類は何を呑むか決まったか?
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