鞍馬 2022-06-19 21:20:34 |
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はい。…この目は、随分と幼い頃病によって光を失いました。其れを村の者は何らかの祟りだと信じて疑わず――長い間、疎まれ続けて生きてきたのです。家の者にすらも…。故に私は妹の身代わりに、自ら貴方様に身を捧げに参ったのです。
然れど…貴方様と巡り会えたのであれば、すべてが悪しき事ではなかったと…今はそう感じるのです
(しんと静まり返った景色を片方の瞳に映しながらも、ぽつりぽつりと語り始める。懐かしむように自らの閉じた右目を指でひと撫ですると、ゆっくりと傍らの神に視線を移し、目を細め口元に薄く笑みを浮かべる)
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