鞍馬 2022-06-19 21:20:34 |
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――…っ。この命は…村の者からはとうに捨てられた命。為す術もなく贄として捧げられたもの…。けれど、貴方様がその手で触れて下さったあの時から、恐れや未練は私の中から消え去りました。然れば此度は自分の意志を持って、心より貴方様に願いましょう。
(重ねられた手と告げられた言葉に驚き一瞬言葉を失うも、見上げた神の頬に差す朱に思わず破顔し、美しい紅葉から視線を逸らすことのない神に向かい一歩踏み出し体を寄せると、凛とした声色で思いを紡ぎ)
もう一度、この命のすべてを捧げます。これからも、お側に置いて頂けますか――鞍馬様。
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