……あ、あ。構わ、ない。…これ、は…私の、本当、の…腕、だ。 (一時だけ面食らったように声が上擦るものの、身を捩って近づいた後に無数の腕の内からひとつ、年の頃はまだ若く、青年のような―だが、肉付きも骨も年の割には随分と華奢、日に焼けた色もない腕が恐る恐ると云った様子で嫁の方に差し出される。薄布越し故鞍馬自身の表情は伺えないが、腕の皮膚はほんのりと薄紅色に染まっており)