匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
|
通報 |
……ええ。これを取りに行く時に少し聞いただけですけど、
( 確かに、診察とは受ける方も気力や体力を消費するものだ。──少し配慮が足りなかったな、と見えないはずの耳をぺしゃりとさせれば。そもそも折角持ってきたドクター特製のハーブティーを追いやったのも、疲労の相棒を少しでも長く休ませてやりたかったが故。本人が飲みたいというのなら、特に断る理由もなく、少し冷めてしまったポットを、魔法で再度温め直してやりながら。ギデオンらベテラン勢の顔色が悪いのは、マルセルとフェルディナンドが今度は依頼人の積荷を紛失したからだ、と。しかもかなり高価な品だったらしい、という噂がマーゴ食堂まで──つまり、ギルド中に知れ渡っていること。しかし、その具体的な品名までは未だ、当該パーティの内に留まっていること。それから、これはビビが個人的に目にした内容だが、暫くは内勤だったはずのカトリーヌやデレクの名が(彼らは彼らで別件で謹慎中だったらしい)、急遽組まれた季節外れの魔獣討伐依頼に記されていたこと。「それってこの捜索に関係があるでしょう? ね、当たり?」そして、そのパーティが帰還予定時刻を過ぎても帰ってきていないという事は、負けず嫌いな先輩たちの事だ。お互いがお互いを意識して、可哀想なメンバーをまきこみ、カヴァス犬もかくやという嗅覚で、辺りを嗅ぎ回っている姿が目に浮かぶ。ろくな事をしでかさない癖に、仕事は出来るのがタチが悪い彼らのことだ。それぞれの担当地域は本当になんの手がかりもなかったと見て良いだろうが。今頃どこを這いずり回っているのやら──なんて、噂をすれば。彼らと一緒に出たはずの見習いが二人、今にも死にそうな顔で「「カティ・デレクより先に見つけるまでぜっってえに帰んない!!」」という、パーティ長の現状報告、及び駄々を伝えに来たのが窓から覗いて。──まあ、つまり要約すると、可能性のある地域が狭まっただけであまり芳しくない状況を、香り高いお茶と共に差し出すと。その珍しく突き放すようなどこか冷たい物言いは、大切な相棒をここまで弱らせた私怨、もとい冒険者というより、元学生としてのそれも乗っているようで。 )
そもそも、そんな希少な研究資料を無断で積み込む依頼主も私はどうかと思いますけど。
いっそ、そちらの方面から訴えて時間を稼ぐ手も有りそうですけど……参考に、どこの偉い学院に所属されてる先生なんです?
| トピック検索 |