匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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( 舞い散る雪に輝いて、温かな肉球にうっとりと細められていたエメラルドが、ギデオンの冗談に一瞬大きく見開かれると。白い手に隠された桃色の唇が、くすりと楽しげに歪められる。
──湯たんぽ扱いではなく、自分自身が求められている、と。そう確信して疑わなくなった恋人が愛おしくて。うつ伏せでシーツに肘をつき、上半身を少し起こした体勢のまま、慈愛に満ちた視線をギデオンの方へと投げかければ。何となしに合った視線に、どちらからともなくリップ音が微かに響いた。そうして、深夜に2人、シーツの上で、まるでこちらが仔犬のように、ころりと腹を見せて転がれば。揺れる尻尾へと手を伸ばし、フサフサと触れる感触を楽しみながら、思わせぶりに視線を伏せると。気恥しそうに染まった頬を、雪明りに淡く浮かび上がらせて。 )
……湯たんぽ。とは、思ってなかったですけど、別の下心はちょっとだけ……あった、よ?
( 音を吸収する雪が、今年も静かな季節を連れてくる。暖かな部屋に、パチパチと火が爆ぜる小さな音と、布が擦れる音だけがやけに大きく耳につき。柔らかな腰を相手に重ね、どさくさに紛れて冷えきった足を相手のそれへと絡めれば、ちょうど顔のあたりにふわっふわの白毛が触れて。思わず同じ石鹸の香りが、その下の、確かに違う香りを引き立てるそれへと、うっとり顔を埋めてしまう。そうして、そこで深い呼吸を繰り返すこと暫く、相手の(己よりも幾許か細い気がしてならない)臀部へ、するりと指を這わせれば。尾の付け根で、ぴたりと両手を止めたかと思うと。豊かな胸毛の間から覗く大きな瞳は、とろりとすっかり蕩け切っている。──分かっているのに止められない。そんな、ピクシー達による悪戯による純粋な被害者であるギデオンに、こんなことをお願いすることへの罪悪感。寧ろそれ以上の邪な念は感じさせない、おずおずとしたおねだりのその通り。もし相手から許可が下りれば、普段とは変わってしまったその部分だけを、丹念にもふもふと堪能するのだろうことは、想像に難くないだろう。 )
その……大きな耳も、尻尾も。ギデオンさんに生えてると可愛いな、って思うの。
ごめんなさい、ずっと我慢してたんですけど……触って、みたくて…………おねがい……だめ、……?
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