匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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んっ……ありがとうございます、そうしましょうか。
( 普段、自分の手料理を心から喜んでくれるギデオンに夕食を振る舞う時間は、ビビにとっても幸福で、実に満たされる時間ではあるのだが、精神的に疲れきったところへ、今日ばかりは相手の提案はありがたく。しかもそれを、ビビだけに判断を仰ぐのではなく、"俺も"と一緒に責任をもってくれる、そういうさり気ない気遣いをしてくれるところが好きなのだ。そもそも、"一緒にいるのが嫌になった"なんてギデオンが言うわけが無いというのに、我ながら弱りきって面倒臭い質問をちゃんと返してくれるところも。ビビは一言も父を庇っていないというのに、此方の内心をしっかりと見抜いて。理不尽なことで侮辱されたギデオンには、その権利があるというのに──ビビの大好きな人を絶対に悪く言わない。その上で己との未来にしっかりと言及してくれるところも。その全てがビビにとって都合が良くて、甘くて、ともすれば頼りきってしまいたくなりそうで。暖かい触れ合いに潤みそうになる涙腺を──嗚呼、いけない、と。大好きなこの人に、ちゃんと"釣り合う大人"ならなければと。これまで周囲に、ギデオン本人に、何度も何度も諌められて尚、"この気持ちに年の差なんて"と意に介さなかった忠告を、ギルバートに言われた途端、強く意識してしまっているのは無自覚だった。)
( 大振りなブロッコリーにプリプリのエビ、卵をたっぷり使ったポテトサラダに、シャリアピンソースが馨しい、薄切りローストビーフをたっぷりはさんだホットサンド。それから、薄くスライスした玉ねぎが溢れんばかりのコブサラダ……周囲の客層を鑑みてか、少し割高なそれらを買い込めば。気の利く恋人は、狭いイートインエリアの空席を探してくれようとするかもしれないが、ビビが「おうちで食べたい……」と首を振れば。再び二人、閑静な住宅街を並んで歩き、居心地の良い我が家見えてくる頃には、気分転換の甲斐あって、俯きがちだった顔にも、うふふ、と僅かながら笑顔が帰って来たようで。当たり前のように、ギデオンとの将来を描いてみせるも。それを良しとしない父のことを思い出すと、また直ぐに力なく瞼を伏せてしまい、 )
──なんか、こういうの……いいですね。
おじいちゃんとおばあちゃんになっても、お外でデートとか出来たら素敵ですよね……、
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