匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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……はい。明日には……全部、忘れてます。
( 髪を解いたのは、ただ撫でてもらいやすいようにした私利私欲。暖かな胸に顔を埋めて、うふ、と小さく微笑んだ娘は、自分の行為が男を陥落させたなど露知らず。気持ち良さそうに瞼を閉じて、相手の要望にしっとりと頷きながら、自らも背中に回した腕に力を込める。そうして、──酔いが回っている、か。なんて、村長と相手との間でされたやり取りなど知らぬビビには、ただそれだけギデオンが疲れ果てているように感じられて。こんな言い訳をしてまで、自分に甘える選択肢を選んでくれた相棒を、とことん甘やかしてやりたい本能にも近い気持ちが湧き上がる。
最初は回していた手でとんとんと、「お疲れ様です、今日もとっても格好良かったです」と広く逞しい背中を撫で擦り。次第にギデオンの腕の中、ゆっくりと体勢を立て直すと、顔を見られたくなさそうな相手を暴くことはせずに、その形の良い頭をゆっくりと抱えこんでしまう。そうして、胸元かギデオンが逸らせば肩口かに乗せられた頭をふわふわと撫でながらも、己を撫でる大きい手が止まれば、不満げに身を捩って強請るのは、あくまでビビが甘えているという体を崩さないため──……否、ギデオンをこうしていることで、こうもドクドクと湧き上がる本能的な庇護欲、母性を満たされている時点で、やはり甘えさせて貰ってるのはビビの方なのだろう。透明なそれが入り交じる金髪を梳いては、たまに襟足を擽ったり、サラサラとした中に暖かい軟骨を見つければ、その愛しい耳を柔らかくなぞる。──嗚呼、私今絶対だらしない顔をしてる。そう最早、顔を見せられないのはどちらの方か。かき上げた生え際にもう一度唇を落として、最近の寂しさを埋めるようにぎゅうっと身体を押し付けると。えへ、と小さく笑ってから、幸せそうに喉を鳴らして、 )
ギデオンさんの体温……暖かくて子供みたいですね、可愛い。
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