匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
通報 |
んっ、いえ…………。
( こんなに喜んでもらえるとは思っていなかった、と言えばそれは嘘になる。きっとこの人は自分のプレゼントを心から喜んでくれるから──帰ってきたらちゃんと使ったか確かめますから。ちゃんと休まないとダメですよ、なんて言い募って……と考えていた展開はしかし、そうはならなかった。これまで見たこともない愛らしい表情に、愛しそうに撫でる優しい指。ギデオンが喜んでくれて嬉しい筈なのに、この胸のもやつきは一体──私、自分で贈った物に嫉妬してる……? そう気がついた途端、たったそれしきの回復量で。私の方が癒してあげられるのに。褒められるのも、撫でられるのも、全部全部私の権利なのに。と、次々擡げるドロドロとした嫉妬心に──提案したその行為が、一部界隈でマニアックな其れとして知られている行為だなんて知りもしなかった。ギデオンがやっと貝殻から視線を外して、此方へと顔を擦り付けてくる仕草に、やっと少し溜飲を下げ。複雑に繋がれた掌を意識すると──あった、これだ、と。慣れない動きでそっと重ねたのはお互いの魔力弁。普段無意識で使っている其れは、少しでも意識を逸らすと直ぐにどこにいったか分からなくなりそうで。これを緊急時に、的確に狙って繋げられる相棒はやはり凄い。そうして、しっとりと紡いだお強請りに重ねるように、その魔力弁を吸いつかせてみるものの。上手く出来ているかよく分からずに、分厚い胸板に身体を預けると、弁の代わりにちうちうと、二、三度相手の唇へと吸い付いて )
……じゃあ。今度は交換、しましょ?
私もギデオンさんの、欲しい……ね、
トピック検索 |