匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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(聞けば案の定、相手はクエストの同行者探しに窮していたらしい。見せられた書類をやんわりと手に取ると、その内容に目を通す。ワーウルフが小規模な群れを成している以上、募集戦士は最低三名。だが現地のクエスト斡旋官によれば、敵はいずれも低級なので、特定資格を持つ戦士ならばひとりで捌けるだろうとのことだ。こめかみに手を当て、暫し心当たりを探った──アランは怪我の治療中、レオンツィオは二日酔い中。スヴェトラーナは飼い猫が病気になったとかでうるさく騒いでいたし、ホセは嫁のご機嫌取りに忙しい。彼らのような上級者でなくとも、相手と喜んで出かけるであろう青年たちが山ほどいるはずなのだが、連中は間の悪いことに中級クエストで出払っている。そこの粘ついた目の野郎ども以外、見事全滅というわけだ。仕方ないか、と書類を返しながら小さなため息をひとつ。腰の愛剣の柄に軽く手を触れつつ、彼女の目を見て軽く首を傾げ。)
信用できるかは甚だ疑問だが、すぐに動ける奴ならいるぞ。二十年以上このギルドで戦士をやってる剣使いだ。資格持ちだから、もう二枠を探さずに済むが……どうする?
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