匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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本当ですか?わあ!ありがとうギデオンさん!
( ギデオンが眉を顰めても、もう怯むことは無かった。こちらの挑発に目を見張るバディに、昨晩からの溜飲を下げれば、続く相手の返事に頬を薔薇色に染めて、満面に眩しいほどの笑みを綻ばせ。自身の胸の前で両手を打てば、はしゃいだ声を出し小さく飛び跳ねる。その一方で、不満を無視されたどころか、自分に時たま向けられる冷たい監視の視線と、ギデオンに向けられる誰が見ても分かる程熱い視線の落差に、ガックリとうなだれた男は更正を心に誓ったとかそうでも無いとか。 )
わあ、すっごく綺麗ですね……!
(そうしてやってきた東広場にて。出演者だけでなく、観客までも煌びやかなドレスや仮面に身を包むきらびやかな会場に無邪気な歓声をあげ周りを見回す。一応地元の建国祭と言えど、隠れ箱入りであるヴィヴィアンが知るのは学院周りの厳かで形式ばった催しか、英雄の劇がせいぜい。この3年も参加側でなく運営側では、祭りを楽しむ余裕もあまりなく。屋台を選んだ良いと言われれば、一通り眺めてから、目に入った大きな肉の塊に目を輝かせると「アレ!私アレがいいです!すごーい!」とはしゃぐヴィヴィアンに、ケバブ屋の主人の相好も崩れるばかりで。主人から白い包みを2つ受けとり、小走りにギデオンの元へ帰って来れば1つ差し出す。もう1つのそれを大事そうに両手で持てば、包みを開ける前から漂う香ばしい匂いにふふ、と幸せそうに微笑む。その時会場に、ダンスコンクールのテーマミュージックが流れるのを聞きとめれば、気を取り直すよう小さく咳払いし、片手をグッと胸の前で拳に握って。 )
はい、ギデオンさんの分です!
……勝っても負けても恨みっこなしですよ。
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