匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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( 若くとも経験のある冒険者として、いち早く自身に向けられる怪しい視線に気がつけば、態と人の集まっている一角へそっと歩を進める。今しがた悩んでいたのもこの連中が原因だ。このギルド内で冒険者としての実力以外に、自分に余計な需要があることは承知しているが、最近出入りしている連中のしつこさには辟易させられていた。どうしようもない連中だが、無駄に歳を食っているだけあって、ギルドが介入できない巧妙なラインをついて迫ってくる狡猾さがあり、ビビの名で戦士募集の依頼を出せば、まず間違いなく連中が飛びついて来るだろう。正面から対峙すれば分からないが、魔物を討伐している隙を着いて物陰に引きずり込まれでもすれば──想像だけでもゾッとして首をすくめれば、今回の依頼は諦めるしかないだろうかと書類を畳み掛けたところで、いつの間にか隣に来ていた男に声をかけられ、一瞬目を見開き )
……!こんにちは、ギデオンさん!
そうなの!依頼のために戦士の方を探していて、どなたか信用出来る方ご存知ないですか?
( 顔見知り程度の相手ではあるが、周りの評価とビビ本人のこれまでの印象を踏まえると、あんな連中と比べるのは申し訳ない程に信頼出来る人物で。声をかけてきたのが彼だと気づけばすぐに、安心を隠しもしない表情を浮かべ。人の好意に素直に笑うと、近くの街からのワーウルフ討伐依頼の書類を広げて見せて。 )
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