愛を謳う　【 ホスト/BML 】

　　那智（ トワ ）　／　>296


…ん､有難う｡
（　似合うと言われれば何時もとあまり変わらないスーツ姿だが小さく頷き眼を其方に向けて探してくれた御礼の言葉も含めて言い｡呑気に欠伸を零してソファへ腰を下ろして背凭れに凭れて「…あんまり周囲に興味ねェだけだろ俺の場合は｡」と褒められる事がむず痒く表情一つ変えずふい､と眼を逸らして顔を下に向けて｡　）



　　総司（ ツカサ ）　／　>297


……痛てェの?
（　声のトーンが落ちたのを聞けば目線を上げてスッと其方に眼を向けて｡軽く首を傾げて問い掛けた後､近付いて来ていた彼の頬にそっと手を伸ばしてするりと優しく撫でて｡痛くはしなかったが彼からすれば少し痛かっただろうかとぼんやりと思い彼と眼を合わせて｡「ん､基本的に指名の無い時間の方が多いからな暇だし俺｡」嬉しそうに表情を和らげる彼を見詰めて｡コロコロ変わる表情を羨ましいなと思いながら､普段から休憩の方が多い為何時でも頼んで良いと頷き伝えて｡「…俺?独占欲か､人並みには有ると思うけど､独占欲湧く程の奴には今迄出逢った事無い｡アンタは独占欲有るのか?…ふーん､そうか｡」独占欲について尋ねられれば少し考えた素振りを見せちゃんと答えた後､同じ様に彼にも問い掛けて｡対等な人扱い､という即答された言葉に眼を細めて納得した様に小さく頷いて｡モノ扱いしかされた経験しか無かったが､案外嬉しいものだなと思い｡暫く触れていた手が離れれば少し名残惜しく瞳を開けて彼へと眼を向けて「…もう終わりか?」と聞き｡　）