榊 2022-03-30 19:41:56 |
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(カーテンが閉め切られ薄暗く、空気も滞留してしまった居心地の悪い静かな部屋の中に"線路は続くよどこまでも"の鼻歌と包丁がまな板を叩く音が響く。その発信源の男は上機嫌に人参や玉ねぎを切り、フライパンに火をかけ、トマト缶を開けた。ふと、ワンルームの隅っこに置いてあるベッドの方へ目をやると昨日連れてきた男が、目を見開いて己の首についた鎖を引っ張っている。そんなに腹が減っていたのかと苦笑をしながら目線をフライパンへ戻すとひき肉と玉ねぎがいい色になっていた。)
もう少しで出来るからな、お腹が減っただろ?昨日から何も食べてないからな
(トマト缶をフライパンへひっくり返し、軽く水分を飛ばすと予め茹でておいたパスタをそこへ入れる。今回は時間がないから粗末なものだが仕方がない。皿へと盛り付けるとそれを持って急いでベッドへと近付く。見下ろすと目の前の男は反抗的な目をこちらに向けていた。やはりお腹が減って拗ねているのだろうか)
調子はどうだ?
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