とある星の子 2022-03-13 06:54:28 |
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わっ、…ありがとう二人とも。クラゲの触手、わたしも文献では見たことがあったんだけど。──…うん、何とかなりそう。
(二人が光に包まれ消えてからすぐ、慌ただしく簡易的な手当てと彼らが戻った後の為の準備に取り掛かる。少しずつでも回復はしているのか、ここに運び込まれた時よりも徐々に呼吸が落ち着いてきた…ような気がする。
現段階でやれることはやり終えただ雀の様子を見ていれば、早い帰還を知らせる声に表情は自然と明るくなる。依頼した素材に加えて、予想していなかった物体を差し出されぎょっ、とほんの僅かに肩を跳ねさせてしまう。が、よくよく話を聞けば何かの本で読んだ覚えがあった。あの治療法は有用だったのかと喜ぶのは後回しに、直接的で即効性のあるだろう触手を目に見えてわかる傷口に覆い被せていく。
用意しておいたすり鉢でキノコを潰してからエナジー魔法の瓶に流し入れ、軽く振って混ぜ完成したのは効果を増幅させた魔法。本来であれば本人の意思で使ってもらうのだが仕方がない、雀の頭を軽く抱き上げると口を湿らす程度に少しずつ含ませて。有難いことに触手もあることだし、少量でも回復はするだろう。残りは意識を取り戻してから自ら飲んでもらうことにして瓶に蓋をした。
一先ずこれで危険な状態は乗り越えただろうか。張り詰めていた糸が一気に解けて横になってしまいたいのをグッと堪え、手助けをしてくれた二人に向き直る。感謝の意を込めて一礼しては中央の椅子に腰掛けるよう指差して)
改めてありがとう、この子もその内意識が戻ると思う。─…ああそう、火傷…?焦げ…?の治療もしなくちゃね。それからケイドも一応様子を見せてくれる?危険な場所にいたなら何か怪我してるかも。
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