三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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僕はエリオットくんの方に聞きやすくなるよう体を傾け、
「あ、やっぱり?そうだねぇ...人間性と生まれ持った才能...とか?でもそんな魔法ってあるのかな...頭の中を覗く魔法ならあっても性格を見る魔法て...あったらなんか怖くない?」
(どんなに魔法が便利で種類豊富と言っても、万能の筈がない。もし万能だったら、世界の秩序が乱れてしまうし、もう人は神に等しい存在になるだろう。流石に人間性を見極めるほどの魔法ってないのでは...?いやでもレジリメンスがあるんだから、おかしくないか?)
はっきり言って可能性がゼロという訳では無い、だからこそ怖い。もし本当にそんな魔法があったり、使える人が危ない人なら悪用されかねない。
「うーん、どうしよっかなぁ...脅迫罪でアズカバンか普通の牢屋に送られたりしそうだし...いや厳重注意で許されるか..。どうだろ..でも絶対先人いるよね...こんな面白い事だもん..そういう人達ってどうなってるんだろ...」
からかい気味に僕に先程の話題を振り返してきた彼に、僕は悶々と考え悩みつつも実は案外ワクワクしている。初日から目立つのは案外避けたいところだ、だが好奇心というものはやはり悪魔よりタチが悪い。絶対、やったことある肝が据わってる先人はいるはずだ、どうにか探し出して話を聞きたいところだけど、今この状況は無理に等しいだろう。
(やっぱり僕がやらないとわからないんじゃない?やってみよっかな!!流石に厳重注意ぐらいで済むでしょ!無謀だって言われても仕方ない、だけど人生って偶に無謀に突っ走った方が後悔って無いだろ?やらない後悔より、やって後悔した方がずっといい!)
そうこう考えて居るうちに、もうそろそろ自分達の番だ。これで、エリオットくんとお別れをする事はありえなく無い。
(なんだか別れが惜しいけど、なってしまったら仕方ないだろうな)
そう自分の中で割り切って心の準備を整えた。
サクサクと4つの寮に振り分けられる生徒たち、何を思ってか、生徒の心の声を大音量で暴露する帽子は中々にコミカルな部分があるとみた、若しくは普通に性格が悪いかだ。先程寮が決まった男子生徒だって、『ほう!手洗いに行きたいのか!手洗いは広間を出て曲がって右だ!因みに寮はハッフルパフな!』だなんて、デリケートな事を大音量で暴露されてた挙句に、まるで寮決めはオマケの様に言われてた。顔真っ赤になって広間から出ていったのが見えて何とも哀れだと思った。その生徒にとって中々の黒歴史となっただろうな...
あと一人でエリオットくんの番だ、僕はぐいっと袖を引っ張って、
「同じの寮でも違っても、お互い頑張ろうね!」
にかっと笑っては、応援のエールを送って
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