三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「あっはは!!まぁまぁ、そんな人も多分いるさぁー。なんだっけ...ヒトメボレ?ってやつ?」
僕はくすくすと笑い、続ける
「まぁヒトメボレじゃなくても、顔面だけでも気になるって思ったなら、それでもう少しだけでも好意はあるって事でしょ?」
顔面偏差値もひとつのステータス。人を惹きつける魅力であって、それで第一印象が決まることが多い。だが、『美』という基準は人それぞれで不確実だし、時代によっては価値観と共によくコロコロと変わる。それはそれで仕方ないだろうし、きっと100年経っても、200年経っても、価値観が統一する訳もない。恋愛と美を結びつける事はいいものか、なんてそんな哲学的な事を考えても多分一生解けるはずもないだろうね。
「あっは!!脅した瞬間、縛られて、魚の餌にする様に湖に捨てられたりね!」
流石にそこまでやることは無いだろう。そんな事したら捕まるのはホグワーツ側なんだからね。それより、エリオットくんがまさかここまで乗ってくるとはね、まぁ予想していないといえば嘘になってしまう。人というものは好奇心で出来てるから、知らないものほど気になってしまうと言うのは当たり前だ。性格云々の前に、人である以上好奇心を感じる事は仕方ないんじゃないかなぁと。それにこの年齢なんだ、もうすぐ思春期ぐらいに入るお年頃だし、知らないものほど知りたくなるだろうな。
(かと言ってモルモットにはならないけど)
「なるほどぉ...残念だなぁ...でもいつか機会があれば見れるといいな...!禁じられた森....あそこ一度入ってみたいな...死ぬかもしれないけど、死ぬかもしれないんだけど、入ってみたい。」
行っちゃダメって言われる場所ほど行きたくなる、寧ろ行けって言われてるようなものだろう。名前聞いただけで無性にワクワクしてしまう、そういうものだろうな。
(薬草もいっぱいとれそうだなぁ...もしそこで薬草が取れるのであれば、買わなくて済む。つまり実質貧乏人に優しい、無料パラダイスじゃん!死ぬかもしれないけど!)
いつか機会があれば忍び込んでみよう。バレなきゃ犯罪じゃない。迷うかもしれないが、深く入りすぎなければ大丈夫だろう....多分。僕はいつか森に入ろうと決心したら、エリオットくんは僕に距離を詰め、そっと耳打ちした
「....あー...なるほど?純血がどうのとか色々と気にするんだっけねぇー。大丈夫だよぉ!何かあったらとりあえず土下座しておく!」
如何せん僕は半純血でましてやある意味孤児で貧乏人。絵に書いた様な底辺階級で、後ろ楯がないならプライドなんざ持ってたら自殺行為に等しいだろう。土下座で済むなら多少の恥は捨てるに限る。死んだら元も子もないしね。
僕はぐっと親指を立てて、ドヤ顔を決めてそう言った。大広間に入って行くと、天井は綺麗に輝く宙に浮いてるロウソクで一面埋め尽くされ、当たりを見渡せば豪華な装飾品は僕達を囲んで、思わず息を飲んだ。まさかここまでも豪華だったとは思わなかった。まるで異次元にでも飛ばされた様な感覚に浸り、目を見開いた
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