三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「へぇ...色々あるんだねぇ...魔法事故惨事部とか、魔法省の部署とかそういうのあまり良く分かんないけど...唯一わかるのはなんかすげぇってことだなぁ。でも...エリオットくんは闇祓いはやなの?やっぱ危ないから...?」
闇祓いになる気は無いと言うエリオットくんに僕はふと疑問に思ってそう聞いてみて。
僕は魔法省や法律とかそういうのよくわからないけれど、エリオットくんは周りに政治家が多いからそういうのに関して結構詳しそうだ。いやぁ、まだ11歳なのに大変だなぁ...かと言って僕も同い年なんだけどね。エリオットくんは将来親の敷いたレールを走るのはまぁ、多分ありそうだけれど、それで本当に満足するのだろうか?だって、もしエリオットくんに何か叶えたい夢や、やりたい職業があればきっと全部諦めざるおえない。やっぱり権力者や金持ちな子にも結構悩める所があるだろうな。想像してみるだけでもとても大変だし、ストレスになりそうだ。僕とエリオットくんの住む世界が一切違うから、僕は完全にエリオットくんの考えてることは分からないし、きっとこれからも完璧に価値観を理解する事は無いだろう。だけれど、いつか少しだけでも理解出来る日が来ればいいなと思う。
「そうだよね...さすがにねぇ...ナナフシギ...?あぁ、確か東洋の学校によくあるホラーなやつだっけ?でも噂も嘘も吐き続けて、信じる人がいっぱい居たら、それで嘘でも事実になるから、案外嘘じゃなかったりしてねぇ。」
嘘や噂、これらには無限の可能性がある。そして、何より味気ない現実にいいスパイスになるもの。1つしかない真実はよく面白みがないことが多い、そこで嘘というスパイスを足しては周りに広めて楽しむ。その噂を、ひとりやふたりが信じればそれでもう噂を広めることを成功したと言えるだろう。何せ、噂は誰かが怖いと思ったら、もっと面白く、恐ろしくする為に要素を足していく。その嘘が人を助けるか、実際に殺すか、どちらにも成りうるだろうな。まぁ、人として死んで、もう何もできやしない幽霊よりも、まだ変化を起こすことが出来る人間の方がずっとずっと怖いんだ。村で誰かが吐いた些細な嘘が、最終的に妖怪に生贄を捧げる事になった話しだって聞いた事がある。
「あー...確かにね、ただの獣好きだったらまだ可愛いほうなんだけど、簡単には治せない難病とかの薬の材料になれる魔法生物なら、それはきっと欲する人は多いからね...それで裏ルートから仕入れて飼ってるとか可笑しくない。うちの学校にもそう言う先生や生徒居ないといいけど、まぁこの国はあまり治安がいいとは言えないけから尚更だよね」
アメリカと比べたら、勿論イギリスの方が治安がいい方と言えるけれど、やっぱりスリやひったくり、誘拐、詐欺やドラッグ売買が絶えないのも事実。警戒は怠っては行けない。魔法界のイギリスはどうだかよくわからないけれど、入学式で一人で列車の駅に乗る子が居ることから見たら、きっとマグル界よりも少しだけマシであると思う。マグル界のスラムで、シャーロットが何度も攫われそうになったのは覚えてる。例え僕や母さんと手を繋いで居ても、僕ごと強引に攫おうとする奴が居るからな。まぁ、この世に子供の臓器の需要は山ほど以上に需要があるだろうし、何より高く売れるのもひとつの誘拐が絶えない要因であるだろう。それに、家族フィルターがかけていなくても、シャーロットは可愛いんだ。こんな可愛い子、きっと娼婦にしてやれば金はガッポガッポ儲かること間違いなしだろうよ。もし僕が悪い大人なら、絶対シャーロットは狙うだろうな。
うんうんとエリオットくんの言葉に頷いて
「そう!!!!そうだよ!!二フラーだよ!!」
二フラーの尊さと、こんな所で会えた感動で息を飲み、目を輝かせては片手で口元を押さえた
『ぷぃぃぃっっ!!!』
二フラーは必死にエリオットくんの髪にしがみついていて離さない。エリオットは引っ張られてる痛みを訴えたら、僕はハッと我に返り
「ご、ごめんっ!にふちゃんの可愛さに見とれてた!わかったよ、任せてっ!!!」
僕はポケットに入ってたボタンぼ取り出しては二フラーに見せて
「に、にふちゃぁん、怖くないよォ~?ほらキラキラなボタンだよぉ~?こっちおいでぇ~?」
周りが暗いのも相まって、光の当て方と僕の表情が若干ニヤついてるせいで、明らかに子供を誘拐しようとする様な気持ちの悪いおじさんに見えるせいだけならまだしも、言い方が凄く不審者のせいもあってか、二フラーはこちらを恐る恐る振り向いた向いた途端ドン引きした目をし、またもや甲高い鳴き声で何度も鳴いて
『...ぴ、ぴぃ!!ぴぃ!!』
とキラキラなボタンよりもエリオットくんの方がいいと首がもげそうなぐらいに振って嫌だと訴え、エリオットくんの頭上によじ登ってこちらを威嚇してきた
「な、なんで.....?」
僕は明らかに傷ついた表情をして、そう言って...
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